障害年金の年金額の改定（3級→2級）

掲載日： 2018年1月17日

統合失調症で、厚生年金加入中に初診日があった方。3級の障害厚生年金をこれまで受給されてきました。退職後約5年、Ｂ型作業所で週5日　1日4時間の福祉的就労をされていますが、体調により休んだり、定時にいけなかったりすることもあるとのこと。医師に相談されたところ、現状は以前より障害の状態が重いので、年金を3級から2級に改定請求してはどうかとアドバイスがあったとのことで、地域の福祉関係者のご紹介で当事務所にご相談がありました。

この人の障害厚生年金3級は、約60万円ぐらいです。（障害厚生年金3級というのは人によって金額が違います。報酬比例だからです。）もし、この方が2級になったら、これに障害基礎年金2級の約80万円（779,300円）が加算されます。お一人暮らしでご兄弟がおられますが経済的な支援は望めないこと、作業所での賃金は高くは望めないこと、一般就労（障害者雇用）も現状ではハードルが高ことなど、このままなら、いずれ最後のセーフティーネットである生活保護という話が出てきます。ですので、公的年金のところで所得保障ができることがベストで、額改定請求で「障害厚生年金2級と障害基礎年金2級」の受給ができれば生活の基本は安定すると思います。あとは診断書しだいですが、その前に、ご自身の生活状況の振り返りを行い日常生活の状況をいかに医師にお伝えするかがいちばん大切なポイントとなります。